足柄のK様宅の設計でプレカット図が届きました。
確認していると、キッチンの換気扇のダクト通路が梁を通ってしまう事が判明。
梁に穴が開いたら、強度が落ちるのは言うまでもないこと。
梁を迂回できるように、また他の箇所の指示もかねて山梨のプレカット場に行ってきました。
電話やメールでももちろん可能な事ですが、担当と顔を合わせて話すのが何よりも一番の事。
相模湖に新築予定の土地の確認もかねて出発しました。
手刻みで家を建てるのが当たり前の時代を知っている者としては複雑な事ですが
現在の家はプレカット加工(あらかじめ木材を切断しておく事)された木材で建てるのが当たり前となりました。
しかし、プレカット加工と一言で言っても
1 国産外国産の集成材を決められた型にそって大量にカットし
多くの工業既製品をつかいパタパタと組み立てて、2~3か月で量産的に建てる家。
2 国産無垢材を使い、その都度ごとに設計にそって細かく指示された形にカットをし
なるべく工業製品を使わず、建具・巾木・サッシ見切り・周り縁などを職人や大工が加工して造り
手をかけながら6か月程かけて建てる家
両方に使われます。
手刻みや泥壁で家を建てるにはコストも時間もかかる時代。
技術を持ち、信頼してお願いできる職人も少なくなりました。
また、プレカット場につんである丸太も植林されて30年~40年育った木。
切り倒されても細すぎや節が多すぎて、行きつく先は木材チップかペレットの材料か…
昔を知る元大工の工務店の親父としては、寂しい気持ちもつのります。
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